北京オリンピックが終わりました。
色々物議をかもすことも多かった今回のオリンピックでしたが、天国と地獄、色々なドラマがありました。
逆境を跳ね返し結果を出す選手。皆で支えあい、いつも以上の力を発揮する選手。結果は出なかったけど限界に挑戦した選手。本当にたくさんの「感動」と「勇気」をもらいました。政治の関与はどうにかしてほしいですが、打算のないスポーツはいいですね。私はいつも影響されまくっています。
私個人としては、スノーボードハーフパイプの平野歩夢選手の演技がとても印象に残っています。人類史上、誰も成功したことのないトリプルコーク1440という最高難度の技を唯一成功させながらも、理解不能な採点で思ったより得点が伸びず、のちのインタビューでも「どこを見ていたのか?選手は命を懸けている。これは今後のスノーボード界のためにもほってはおけない」と語っていましたが、そんなモヤモヤを振り切っての圧巻の演技で見事逆転金メダル!その滑りにはもの凄い気迫がみなぎり、真剣な表情はゴーグル越しからも明らかでした。
私はその気迫の演技を何度も何度も見てしまいましたが、解説を務めていたソルトレークシティーで5位入賞した中井孝治さんも思わず感極まり涙を流してしまうほど、本当に多くの人の心を打ち、感動を与えてくれました。
カーリングのロコ・ソラーレも本当に凄かった。チーム一丸となり、皆で励まし、ミスを責めず、カバーしあう姿は感動そのものでした。控えの石崎琴美選手も試合に出られないながらも観客席から涙を流す姿は、苦楽を共にした仲間との結束を感じ、私も思わず目頭が熱くなり、心を打たれました。
また、今回、大変物議をかもしたスキージャンプ混合団体の高梨沙羅選手の失格問題。「じぶんのせいだ」と泣き崩れる高梨沙羅選手の姿はかわいそうでなりませんでしたが、何よりコーチ陣が「高梨選手には一切責任なし!悪いのは我々コーチ陣。責任は我々にあります」と言い切った姿はあっぱれでした。あとで責任を追及されるかもしれないのに、ここまで言い切ったコーチ陣。結果はあと一歩メダルには届かず4位に終わりましたが、スキージャンプ混合団体チームの結束は金メダル以上の素晴らしいものでした。
人は自分だけでなく、人のためにと思ったとき、もの凄い力を発揮すると思っています。高梨選手も個人ジャンプであったならば、2回目は飛ばず棄権していたと思います。でも団体であるがゆえ、皆のメダルへの思いとかすかなメダルへの可能性を信じて、とても飛べるような精神状態でなくても、皆のために自分を鼓舞し「飛んだ」のだと思います。
私はミヤジマと東名鍛工の両社の社長就任にあたり、まだまだ何もできていませんが、思いとしては社員の皆さんには会社を通じ、喜びと生きがいを感じ、会社が皆さんの人生に良い影響を及ぼす存在であってほしいと願っています。
そのためには、社長は皆さんの何倍も努力して成長し続けねばなりません。ロコ・ソラーレのように感動を共有し、風通しのよい組織を作ること。それが社長のとても大事な仕事と思っています。
今月も気張ります!
(株)ミヤジマ 代表取締役社長 宮嶋俊介