2024年05月01日

思いを込める

 温かくなったと思ったらまた寒くなったりと、いつ咲いてよいのか桜も悩んでいたようですが、一気に桜満開となり、ようやく温かい春が到来しました。そして何よりグループ会社のミヤジマでは3年ぶりに新卒採用で1名が入社してくれました。
 人材難と言われている時代、ミヤジマをわざわざ選んで入社してくれたわけですから、「ミヤジマに来て良かった」と思ってもらえるよう、皆が働きやすく、やりがいもある「いい会社」にしていきたいと思います。
 さて、私がミヤジマの社長となり、初の新卒採用となったわけですが、「はて?そういやミヤジマでは入社式ってどうしてたっけ?」と思い会長に確認したところ、「いつも通り朝礼で円陣を組み、皆に紹介してから、祝辞を述べている」とのことでした。
 会長はいつも三つのしあわせ「してもらうしあわせ、できるしあわせ、してあげるしあわせ」の話をしていたようですが、では私もその流れを組み、三つのしあわせの話をしようかと思いましたが、それはずぼらすぎと感じ、自分が伝えたいことを必死に考え、自分の思いを込めてみました。文才ない私ですので、入社式までの1週間はいつも祝辞のことで頭がいっぱいで、メモが手放せませんでした。今回、私が述べた祝辞は下記のようなことです。

 まず一つ目。緊張しているであろう新人さんに対し「緊張しなくていいよ」という思いを伝えたかったので、「分からないことがあれば、遠慮せず職場の上司や先輩に尋ねてほしい」ということを述べました。3月まで高校生であったところ、4月から社会人になるわけですが、間違いなくわからないことだらけです。新人さんから尋ねられた上司、先輩は新人さんの立場となり、「初心忘れるべからず」の精神で、専門用語は使わず、やさしく教えてあげてほしいとお願いしました。

 二つ目は私の好きな言葉「頭の偏差値より心の偏差値」です。いくら賢くても、人を馬鹿にしたり、強いものにはペコペコして、弱いものには強く当たるような人は、心の偏差値は低い人。どんな人にも、優しく、親切に、思いやりをもって、明るく、楽しく、元気に挨拶をしていると、心の偏差値はどんどん高くなる。「ご両親にはもちろん、人が喜ぶことをどんどんして、心の偏差値を高めていってほしい」ということを述べました。

 三つ目は新人さんへの敬意です。私は新人さんを一目見たとき「努力する人」と感じました。そして、その努力をこれからも続け、毎日少しずつでいいので成長していってほしいということを述べました。人として、社会人として、どんどん成長する新人さんから刺激を受けつつ、私も努力して一緒になって成長していきたいと思いました。

 人生は山あり谷ありです。いつか必ず壁が立ちはだかり、悩むこともあると思いますが、ミヤジマの仲間がそんなときに支えてあげられる存在になれば嬉しいなと思います。今月も気張ってまいります。

東名鍛工株式会社 代表取締役社長 宮嶋俊介

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